農地や市街地を水害から守る施設への理解を深めてもらおうと、新潟市中央区の親松排水機場で見学会が行われた。
見学会には14組の保護者や小学生らのほか、サッカーJ1アルビレックス新潟のストライカーで「谷口農園」の園長・谷口海斗選手がゲスト参加した。
農地や市街地を水害から守る施設への理解を深めてもらおうと、新潟市中央区の親松排水機場で見学会が行われた。
見学会には14組の保護者や小学生らのほか、サッカーJ1アルビレックス新潟のストライカーで「谷口農園」の園長・谷口海斗選手がゲスト参加した。
参加者は県の専門員の案内でまず屋上へ。青空の下、遠くにデンカビッグスワンが望める。かつては「泥田農業」と言われるほど胸まで浸かって農作業をしていた時代を経て、美しい田園の広がりの中に、スタジアムや住宅街が立ち並ぶまで様変わりした景色を眺めながら、時代の流れを感じていた。
施設内では、身長をはるかに超えるポンプや、ポンプを動かす原動機を見た。ポンプを回す原動機は電気又は灯油で動く2種類が2台ずつあり、停電に備えて自家発電とともにバックアップしているという説明を受け、参加者は納得していた。
24時間体制で監視、制御している管理室にはコンピューターやモニターが並んでいる。参加者は水をくみ上げる揚水機場と、排水機場の両方をコントロールしていることをを学んだ。「大雨で浸水しないように、年に2、3回は全てのポンプを動かすことがある」と聞いて、施設の重要性をあらためて感じていた。
2024年7月30日(火)14:30~16:00
親松排水機場見学の参加者の多くが、サッカー・アルビレックス新潟のホームゲーム「ジュビロ磐田」との試合を見に行った。見学終了後に、谷口選手に手渡されたチケットでの観戦。試合は前半2点を先制したアルビレックスだったが、後半追い付かれ2-2で引き分けた。後半途中から谷口選手も出場。ゴール前に迫ったが、得点を奪えなかった。谷口選手の懸命なプレーに、参加者は盛んに声援を送っていた。
「水利が拓く実りの明日へ」キャンペーンではこれまで5年間にわたり、地域の農業と人々の暮らしを支える農業水利の役割について紹介してきました。総括フォーラムでは、キャンペーンの歩みを振り返るとともに、農業水利の未来を考えます。
新型ウイルス感染防止の対策を行い開催します。
2020年10月31日(土)13:00~16:00(予定)
受付開始 12:30~
ホール 定員120人、参加費無料
※イベント開催人数の緩和により、定員が変更となりました。
応募多数の場合は抽選とし、当選者には参加証を発送します。下記の応募フォームから応募できます。
「水利が拓く実りの明日へ」キャンペーン事務局(新潟日報社広告部内)
TEL. 025-385-7432(土日祝日を除く/10:00~17:00)
マスクを持参の上、開会中は着用してください。
37.5度以上の発熱、せきなど体調がすぐれない方は、入場をご遠慮ください。
館内設置のアルコール消毒液で手や指を消毒してください。
新型ウイルスの感染状況により、内容の変更や開催中止、延期となる場合もあります。あらかじめご了承ください。
「水利が拓く実りの明日へ」キャンペーンの5年間を締めくくる総括フォーラムが10月31日(土)、新潟市中央区のメディアシップ日報ホールで開催され、来場・ウェブ視聴合わせて約120人が聴講しました。
基調講演は新潟食料農業大学の渡辺好明学長が「『水』の制御control/manage 『水』との共生coexist」と題し、新潟平野の成り立ちから水を制御し穀倉地帯に変えてきた歴史、担い手不足と施設老朽化など現代の問題点を指摘。土地改良区が母体となって地域共有の資源を住民みんなで活用していく新しい仕組みを提案しました。
パネルディスカッションでは、地域農業の担い手や土地改良区の関係者、コーディネーターの伊藤忠雄・新潟大学名誉教授が農業水利の課題や将来の夢を語り合いました。農地の担い手である農業法人が、地域そのものを支えていることが浮き彫りになりました。
この日は、あなたのまちの「水利の恵み」フォトコンテストの表彰式も行われ、最優秀賞の外山満さんらが登壇。同コンテスト入賞・入選作は11月11日(水)までメディアシップ20階のそらの広場で展示されています。
私たちの命や地域の暮らしを支え続ける農業。その農業に欠かせないのが水です。ダムや水路、水をたたえた田んぼなど、「水利の恵み」を感じる風景は県民にとって身近な存在です。そんなワンシーンを写真でご応募ください。入賞者にはおコメなどの賞品が贈られるほか、入賞・入選作品は新潟日報メディアシップ20階のそらの広場で展示します。
締め切りました
今回のフォトコンテストには98人から213点の応募がありました。多数のご応募、ありがとうございます。
9月28日、新潟日報メディアシップで関係者らによる審査会が行われ、入賞7点、入選20点が選ばれました。
入賞・入選作品のパネルは10月23日(金)~11月11日(水)、新潟日報メディアシップ(新潟市中央区万代3-1-1)20階そらの広場に展示します。ぜひ、ご覧ください。
その後の巡回スケジュールは以下の通り。
最優秀賞
「いかだで GO」 外山 満
撮影地: 阿賀野市村岡
優秀賞
「朝日に染まる水路」 畔原 実
撮影地: 新潟市西蒲区稲島
優秀賞
「水利の恵みに」 松沢 淳一
撮影地: 加茂市岩野
優秀賞
「まず植え準備をしよう」 手島 岱月
撮影地: 五泉市論瀬
北陸農政局長賞
「龍水分けて」 佐藤 研二
撮影地: 津南町龍ケ窪
新潟日報社賞
「棚田のハレ舞台」 服部 謙次
撮影地: 佐渡市小倉・小倉千枚田
新潟県農地部長賞
「早春賦」 奥村 誠
撮影地:加治川頭首工
入選
「水の中で育つレンコン」 島田 俊男
撮影地:五泉市
入選
「大河」 髙橋 芳明
撮影地: 弥彦山山頂
入選
「僕もオペレーター」 志田 幸夫
撮影地: 魚沼市大倉沢地内
入選
「白の世界」 畠山 正樹
撮影地: 長岡市山古志
入選
「満月写す、水田」 畔原 実
撮影地: 弥彦山頂
入選
「田んぼが守るいのち、みつけた!」
齋藤 義信
撮影地: 上越市大字長面地内
入選
「五月の一番列車」 中野 金吾
撮影地: 新潟市西区藤蔵新田
入選
「足、長いのね私たち」
佐藤 東作
撮影地: 新潟市西蒲区夏井
入選
「くらしを潤す」 菅原 宏明
撮影地: 弥彦山頂
入選
「朝陽に映る美田」 栗原 昭作
撮影地: 新潟市江南区亀田大月
入選
「燃ゆる水田」 岡田 卓義
撮影地: 弥彦山山頂
入選
「ジュンサイ収穫」 渡邉 隆
撮影地: 阿賀野市村岡
入選
「水路は続く」 吉川 一直
撮影地: 燕市砂子塚地内
入選
「ため池の夏」 雲村 和英
撮影地: 阿賀野市水原瓢湖
入選
「早苗田の朝」 山形 吉一
撮影地: 新潟市西蒲区岩室
入選
「水源池の春」 樋口 廣治
撮影地: 加茂市大字宮寄上
入選
「秋晩」 酒井 礼子
撮影地: 長岡市山古志
入選
「田んぼに映る夕日」多田 キミイ
撮影地: 吉田ふれあい広場
入選
「水の響き」 伊與部 順一
撮影地: 村上市(荒川貝附・花立地内)
入選
「家族総出で」 山口 愛子
撮影地: 胎内市にて
4年目を迎えた「水利が拓く実りの明日へ」キャンペーン。紙面では、過去から現在、そして未来にわたり地域の農業を支え続ける土地改良事業を紹介するとともに、県内の農業水利施設や地域で頑張る生産者らにスポットを当ててきました。2019年度総括シンポジウムでは、そんな生産者らが農業や地域の未来について語り合います。創作料理やミニマルシェで、あなたも水利の恵みに触れてみませんか。
「水利が拓く実りの明日へ」キャンペーンの2019年度総括シンポジウムが1月25日、新潟市中央区のメディアシップ日報ホールで開催されました。基調講演で佐渡市の尾畑酒造五代目蔵元、尾畑留美子さんは「グローバルの時代に大切なのは、産地の魅力を語ること」と強調。パネルディスカッションでは県内各地の生産者がそれぞれの展望や課題を語り、約140人の来場者が新潟の農業の未来について考えました。
パネルディスカッションでは、未来を見据えた農業水利の整備、コスト負担、園芸振興の在り方などについて議論。土地改良事業の推進やスマート農業の導入などで省力化が進み、生物と共生する農業や子どもたちへの食育活動に取り組んだ事例などが報告されました。また、「亀田郷や三条地域など農業水利が市街地の排水も担っていることから「農業者だけでなく、新潟県全体で考えなければならない」との意見が出されました。
幕あいには、紙面に登場した地域の農産品をアレンジした料理の試食も行われました。刈谷田川右岸地域の大口レンコンを使った饅頭、阿賀野川右岸地域の里芋のスパイス炒め、佐渡地域のリンゴジュースのジュレを合わせたオリーブのムースの3品が並び、舌で味わいながら新潟の農業について考える場にもなりました。
会場には本年度のキャンペーン紙面が飾られたほか、紙面に登場した地域(佐渡市、新潟市秋葉区、三条市)の生産者が農産品を持ち寄ったミニマルシェが開かれ、にぎわいました。来場者からは「もっと農業基盤整備の大切さを広く知ってほしい」「新潟がんばれ!」「農家だけでなく消費者も一緒に農業を支えなくては」など力強いメッセージが寄せられました。
新潟県が誇るおいしいおコメや野菜、果物がすくすくと育つためには、たくさんの水が必要です。田んぼや畑を潤し、そしてきちんと排水しているのが農業水利施設です。「農業体感ツアーin新潟」では、農業女子の田中彩貴さん、相澤茄暖さんとともに、阿賀野川頭首工や分水工などを見学。土地改良事業によって可能となった「スマート農業」についても学びます。ミニトマト(アンジェレ)の収穫体験やおにぎり、もち麦を使ったお菓子などのプレゼントもあります。ぜひご参加ください。
地域活性化ガールズ集団Lily&Marry'Sメンバー
田中彩貴さん
相澤茄暖さん
新潟市秋葉区など阿賀野川左岸地区の水利施設を巡る「農業体験ツアーin新潟」を9月7日に開催、新潟市内などから親子や大学生ら約40人が参加しました。この日は農業水利施設とともにスマート農業の実証実験に取り組む秋葉区の白銀カルチャーも視察。スマート農業実現のために、安定的な用水供給を行う水利施設と区画の大きな田んぼが欠かせないことを学びました。
ツアーの最初の見学地は阿賀野川頭首工(阿賀野市)。頭首工は川をせき止めて取水し用水路に引き込む施設で、阿賀野川頭首工の取水量は県内最大級です。他の頭首工とともに、新潟市秋葉区のほか、同市北区、阿賀野市、新発田市、五泉市の田んぼに水を届け、一部は阿賀野市の上水道、新潟市北区の工業用水としても使われています。
次に一行は秋葉区内の分水工へ。用水路の水を枝分かれさせるための施設で、新潟県新潟地域振興局の堀昭仁さんは「分水工は、田んぼがあれば必ずあります。きっと近くにもあるはずなので探してみてください」と説明しました。
最後に向かった白銀カルチャー(荒木康男社長)は、自動運転トラクターやスマートフォンでの水管理などを行い、スマート農業の効果を実証実験している農場。用水管理は自動給水栓により自動化されています。農薬に見立てた水をドローンで散布するデモンストレーションを見学しました。荒木社長は「これまでは、ドローンがないと人がタンクを担ぎ、田んぼを歩きながら液体肥料などを散布していた。ドローンの導入により作業効率は3倍となり、これまで10日かかっていた仕事が3日で終わる」と話していました。
見学の後は、白銀カルチャーの園芸ハウスでミニトマトを収穫し、同社で栽培した「もち麦入りのおむすび」などを試食。参加者は10年先の農業には今よりさらに水利が重要な鍵となることを学びました。新潟市東区の小学6年生は「スマート農業について初めて知った。頭首工や用水のことを学ぶことができた」とツアーを振り返っていました。
3年目を迎えた「水利が拓く 実りの明日へ」キャンペーンは、人々の暮らしと地域の農業を支える農業水利施設などを紹介してきました。2018年度総括シンポジウムでは、これまで紙面に登場した生産者らが、明日の農業について考えます。県内各地の農産物を使った創作料理やミニマルシェを通じ、水利の恵みを体感してください。
これまで上中下越の農業と水利を紹介してきた「水利が拓く実りの明日へ」キャンペーン。2018年度の活動を総括するシンポジウムが1月26日、新潟市中央区の日報ホールで開かれ、約110人が水利施設や農業の大切さを改めて実感しました。
新潟県の水利施設は、ポンプ場の数と能力では北海道を抜く全国1位。これがコメ王国を支えていますが、現在多くの施設が老朽化による更新期を迎えています。新潟の農業と食、そして地域の未来を、みんなで考えるのがこのキャンペーンの趣旨です。
十日町市池谷集落に移住し、農業に取り組むスノーデイズファーム株式会社代表取締役、佐藤可奈子さんが「移住女子の実践 雪国・里山から食と農発信」と題し講演しました。佐藤さんは子育ての経験を踏まえ、「農村は食料をつくるだけでなく、人を育てる力がある」と指摘。その上で「雪が溶け水になり、そこから農業が始まる」と農業用水の大切さを力強く語りました。
パネルディスカッションでは、県内の生産者や行政関係者が登壇。伊藤忠雄・新潟大学名誉教授をコーディネーターに、深雪なすを生産する坂本淳・やぶがみなす生産組合長、もとまちきゅうりを生産する加藤達男・本町そ菜出荷組合長、有限会社山波農場、山波剛・代表取締役、緒方和之・新潟県農地部長がそれぞれの立場から水利施設の大切さや業務との関わりを発表しました。この間、水利の恵みを体験してもらう試食がケータンリングチームDAIDOCO(ダイドコ)から提供されました。また、昨年本紙で紹介した生産者によるミニマルシェもあり、調理法や育て方などを生産者と語らいながら買い物をするひとときもありました。
魚沼産コシヒカリの産地として全国的に知られる魚沼地域。コメだけでなく、野菜や花を育てるためには多くの水が必要です。その水はどこから来てどのように田畑を潤すのでしょうか。そんな「水の旅」を地域活性化モデルの山田彩乃さんと巡ります。佐梨川左岸幹線用水路・円形分水工など水利施設の見学のほか、魚沼ブランド推奨品である「深雪なす」を収穫します。ぜひご参加ください。
「水利が拓く 実りの明日へ」キャンペーンでは、水利が支える新潟の農業や食について考えてきました。2017年度の総括シンポジウムには、紙面で紹介した生産者や土地改良区の関係者らが登場します。これからの農業の展望を探るとともに、ミニマルシェや県内各地の農産物を使った創料理で水利の恵みを実感してください。
上中下越の農業と水利を紹介してきた「水利が拓く実りの明日へ」キャンペーンの2017年度の活動を総括するシンポジウムが1月14日、新潟市中央区の日報ホールで開催されました。市内は7年ぶりの大雪により交通機関の乱れが続く中、約90人の参加者が集まりました。
基調講演では地域活性化モデルの今井美穂さんが登場。若手就農者が自分の育てた作物に誇りを持つ姿を挙げ「かっこいいと感銘を受けて自らコメや大豆を作るようになった」と語りました。パネルディスカッションは新潟大学名誉教授の伊藤忠雄氏がコーディネーターを務めました。新潟農業の歴史的な発展や水利施設の役割、地域農業をどう守っていくかなど、生産者や土地改良区の関係者が、それぞれの立場から提言しました。
また、試食では上中下越の水利の恵みとしてイチジク、里芋、新之助を使った料理をケータンリングチームDAIDOKO(ダイドコ)が提供。上中下越の生産者によるミニマルシェもあり、新潟の農業の豊かさと、それを支える農業水利の大切さをかみしめるひとときとなりました。
普段、私たちが何気なく口にしているおコメや野菜。すくすくと育つためには、大量の水が必要です。その水はどこから来て、どのように田畑を潤すのでしょうか。親子と学生を対象とした「農業体感ツアーin上越」では、世界かんがい施設遺産に登録された上江用水路などを見学、上越市内の農家を訪ね収穫体験を行います。実りの秋の一日。水利の恵みを実感してみませんか。
9月23日、上越市と妙高市の水利施設を巡る「農業体感ツアーin上越」を開催、高校生や親子およそ40人が参加しました。上越、妙高の両市を流れる上江用水は関川水系を利用し戦国時代から作り始められ今も現役の用水路。2年前に登録された、新潟県内では唯一の「世界かんがい施設遺産」です。
体感ツアーは妙高市にある上江用水の取水口と、江戸時代に用水を通すために掘られた川上繰穴隧道を見学。次いで江戸時代高田藩が整備した中江用水路にある大熊川サイフォンを巡りました。大熊川サイフォンは、川の下に用水を通して交差させた場所で、参加者は「地元だけど見ただけでは何だか分からないから参加して話を聴けて良かった」と話していました。
そして最後は上江用水を利用してイチジク栽培を行っている畔上克巳さんの畑でイチジクの収穫体験。水と農業の深い関わりを学びました。